『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』二周目のためのメモ書き

フリージア(期間生産限定盤)

今年3月についに終わった、鉄血のオルフェンズ全50話。どうやら賛否両論あるようなのですが、個人的には凄い作品だったと思っています。しかし、一方で非常に難しいという印象もあり、まだきちんと理解できていないなぁと思っています。そのため、近いうちに二周目に挑戦したいと考えていて、それにあたってのメモ書きをしておこうかと。

何故この作品が難しいのかといえば、あまりに要素が多すぎるからだと思います。物語構造に様々なファクターやモチーフが組み込まれていて、尚且つ登場人物も多く群像劇的になっているのが、読解の難しさに拍車をかけています。

とりあえず、参考にしようと思っている(している)記事は以下。

そして、以下にメモ箇条書き。

…とまぁ、なんかこう箇条書きにしただけでも、少し見えてきた気がしますが、まだバラバラとしていて、一つの構造物として認識できていない感じです。ただ、やはり長井龍雪監督は、これまでの「ガンダム」を壊すようなものを作ろうとしていたのではないか、というのは何となく分かってきました。そうなってくると、これまでのガンダムから勉強し直さなければならないのですが……。

とりあえず少しだけ整理すると、どうやら

  1. 鉄華団
  2. クーデリア軸
  3. ジュリエッタ

という三本の軸が、まだ僕の中で並立(乱立?)しているようで、この統合的理解が二周目の課題になりそうです。

【5/19 追記】

一晩寝てシャワー浴びてたらまたちょっと整理できました。

  • オルフェンズとは、1.鉄華団 2.マクギリス 3.ジュリエッタ の三勢力を指していて、彼らの絡み合いが主題
  • 「革命の乙女」ジュリエッタが、鉄華団(クーデリアも勢力に含む)やマクギリスが成せなかったものを引き受けた、というのが物語の基本構造

どうやら、こういうことではないかと。

クーデリアと鉄華団の違いは、視点がミクロかマクロかというだけで、基本的には一緒であると考えたほうが良さそう。

では何故、鉄華団とマクギリスは目的・理想を果たせなかったのか。それは基本構造の外にある様々なファクターが絡んでいそうですが、今のところ「手段の不適当」ということでまとめられそうな気がしています。

二周目見ながらちょくちょく書いていこうと思います。

コーヒー焙煎豆の保存

焙煎後のコーヒー豆について、如何に保存をすべきかというのは、既に多くの情報・議論があることなのですが、逆に情報が多すぎて諸説あるような状況にあるため、ここで一度僕なりにまとめてみようかと。主に旦部幸博『コーヒーの科学』を参考にしつつ、その他ネット上でこれまでに目にした情報、及び自分の経験に基づいて書いてみます。

コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか (ブルーバックス)

まず、もっとも重要なのは「なるべく保存しないこと」です。最初から矛盾した言い方ですが、如何なる保存方法を試しても結局は劣化してしまうので、なるべく早く飲みきってしまうというのが鉄則です。

その上で保存方法を改めて考えますが、コーヒー豆は焙煎直後から劣化を始めます。原因は主に、1.吸湿、2.酸化、3.香り成分の揮発 です。また、それらへの対策としては、第一に気密性の確保、第二に低温、その他には脱酸素や遮光などがあります。言ってしまえば、これだけなのでこれらを実現する環境での保存を行えばよいということになります。

しかし、実は経時劣化以外のファクターがあり、それが少し事態を複雑にしています。

一つは、焙煎豆内部の炭酸ガスです。焙煎直後にはこれが充満していて、抽出時に阻害となったり、酸味として出たりします。そのため、焙煎後常温で数日経ったほうが美味しい、とされますし、僕自身、経験上もっとも美味しいと感じるのは焙煎後1-3日ほどで、豆の種類や焙煎具合によって少し前後するイメージです。また、経時劣化とは書きましたが、これを「劣化」ではなく「変化」と捉える向きもあります。コクが増してくるとか、味わいがまろやかになってくるとか、と考えるのです。そのため、焙煎後の日数を長めに取る人もいるようです。

個人的には、焙煎直後にこだわる「鮮度主義」も、焙煎4,5日以上をベストとする「熟成主義」も、どちらもちょっとあやしいなぁと思っています。特に前者は炭酸ガスの存在を考慮していなさそうです。後者に関しても、経時変化によってコクが増してくるというのには僕は懐疑的ですし、まろやかというのも香味成分の減少を言い換えてる可能性がありそうです。また、繰り返しになりますが、豆の種類や焙煎具合によって異なると思うので、どちらかに断じてしまうべき事項でないと思います。

ファクターのもう一つは、冷蔵・冷凍保存に潜んでいる罠のことです。何かというと、冷蔵・冷凍保存していた豆を外気に触れると結露が起こるため、一気に吸湿してしまいます。今から挽く豆は、まぁすぐ淹れて飲んでしまうので大した劣化は起こらないかもしれませんが、また冷蔵・冷凍庫に戻る豆達は、外気から吸った水分との同居生活を送るハメになります。そのため、冷蔵・冷凍の際は一回分ずつと言わずとも、なるべく小分けにするのがベストと思われます。

これらを踏まえた上で、では僕がどうしているのか…というと、色々経た結果ちょっとテキトーで、そこそこ密閉できる容器で常温保存しています。それこそ、焙煎後に常温で1-2日待ってから一回分ずつ量って小さな袋に小分けにし、それをさらにジップロックに入れて冷凍保存し、飲むときには少し前に一回分の小袋を冷凍庫から出して、常温に近くなってから小袋開封、とまでやってみたこともありました。

が、冷凍した豆は何故かちょっと「おもしろくない」。クリーンな味だし、香りも抜けていないのですが、広がらないイメージというか、まとまっている感じというか、そんな感想を持つことが多かったのです。そのため、上記のような保存法で、飲みきってしまうまでの一週間ほどの劣化ないし変化も楽しみながら飲んでいます。今回書いたように、情報も割と整理されてはきたのですが、経験則的な部分も含めるとまだ個人的には研究中といったところです。

続・勉強について

以前、「勉強について」という記事を書いたことがあり、それとは趣旨がだいぶ異なるのですが、同じキーワードではあるので"続"としてみます。

読む人が読めば分かると思いますが、とある超絶的な記憶力を持つ方と知り合う機会があり、その方とお話させていただいた中で「記憶の宮殿」というキーワードが出てきました。詳しい内容や作り方は上記の記事などを参照していただくとして、ざっくり言うと「頭の中に現実の場所をモデルにした空間を作って、そこに覚えたいものを配置することによる記憶術」のようです(合ってるかな…)。ちなみに僕はまだ試してないのでできませんが。。

これを含めて色々とお話を伺っていると、なるほどという感じもあり、僕が考えていた記憶や勉強の考え方にも通ずるものがあるなぁ、と。僕自身は学生時代に全く勉強熱心ではありませんでしたが、今になってみればいくらでも効率的に勉強することはできそうに思え、何かを勉強したい人のほんの少しの一助になればと書き置いておきます。

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こんなグラフがあるくらい「人間は忘れる動物である」と言われていますが、僕はそんなことはないと思います。

僕は、人間はあんまり何かを忘れるなんてことはないと思います。

とは言え、僕だって日常生活で「忘れた…」ということは多々あります。矛盾していますね。どういうことかというと、日常において発する「忘れた」は、僕は厳密には忘れたわけではないと思っています。厳密にはそれは「思い出せない」だと考えています。

何故なら、もし人間が何かを完全に忘却したとしたら、その情報に再び触れたときの反応は「ああそうだった」「忘れてた」ではなく、「そんなこと知らない」「聞いたことがない」になるはずだからです。そういう意味で、自分が何かを忘れたということを主観的に正確に知覚することは不可能です。元から知らないのか、忘れたのかの判断は不可能で、誰かから客観的に「あなたは知っているはずだ」と言われても、厳密な真偽判断は不可能だからです。何かの証拠でも残ってれば、まぁかなり確度は上がりますが、100%には達しません。

さて、勉強について結論を言ってしまえば、僕たちは何かを学習しようとするとき、それを記憶することよりも、思い出せるようにする、ということに焦点を当てるべきだということです。インプットの方法を考えるよりも、アウトプットの方法を考えるべきです。引き出しへのしまい方ではなく、引き出しからの出し方を訓練すべきということです。記憶術というよりも、回想術とでも言うべきかもしれません。

これが、僕の中での如何に勉強すべきかの根幹にあります。そのため、何かをひたすらじっと見ること、聞くこと、或いは、ただ教科書や黒板などを見ながら書き写すこと等は、勉強としては非効率的になります。また、味覚の記憶にも通じます。何かを食べたり飲んだりする前に、その味を予測するという習慣を身につけると、味覚は鋭敏になると聞いたことがあります。これにも記憶が絡んでいると考えられ、味を予測するということは、今口にしようとしているものの味の記憶データベースを参照した上で行うこと*1です。繰り返せば、味覚の記憶はより強化、つまり思い出しやすくなり、比較評価の精度は高くなるでしょう。

では如何に思い出しやすくするか、それは人それぞれ方法がありそうで、その一つが「記憶の宮殿」なのでしょう。脳には一見奇妙なクセがあったりしますので、脳科学的アプローチによって、その方法を導き出すことも可能でしょう。

ちなみに僕の場合は、思い出さなければならない部分を絞る、ということをよくやります。散々記憶のことを書いていたくせに、学生時代は歴史が大嫌いで全然覚えてなかったりするのですが、今「そういえば徳川将軍15代覚えてないなぁ」と思ったので、試しに覚えてみました。

とりあえず今覚えている、1.家康 3.家光 5.綱吉 8.吉宗 15.慶喜だけ書いてみて、穴になってるところだけ覚えようと考えました。それで見ると、覚えていない中では2代秀忠を除くと全員、家○パターンです。では「ただひとり」→「ひでただ」と覚えたところで、4代は家綱なので綱吉への流れで簡単に覚えられ、残りは6,7代と、9~14代。まぁ全員、家○系なので、二文字目だけ覚えればよし。「宣継」という名前を勝手に作ったり、「シゲハルナリヨシサダモチ」と三回くらい唱えたり、勝手に何かとこじつけたりしているうちに、覚えられ、もとい思い出せるようになりました。あとは、明日くらいに何も見ずに思い出してみて、ちゃんと再生できるか確かめる、くらいです。所要時間にして五分かかったかどうかくらいでしょうか。

とは言え、例で挙げといてなんですが、歴史とかの学習に関してはむしろ情報量を増やす、なんて方がいいような気はしています。じゃあこの徳川十五代はそれぞれどんな時代に将軍を務めたのか、何をしたのか、どんな奴だったのか、何か逸話はあるか、など、色々調べまくるというのが、楽しいし、印象に残ってよく覚えられるようです。そして、それを翌日に人に話したりすればもう完璧でしょう。

記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方 (ブルーバックス)

中学生の時分には、こんな本を読んでいました。池谷裕二氏はそれからも色々と本を出していて、多分もっとポップで面白い著作がいっぱいあると思いますので、それらを手にとってみると面白いと思います。

*1:或いは、全く口にしたことがないものでも、それに類する思われるものなどの味を用いて予測するでしょう