「偽善者」なんて言葉を軽々しく使っちゃう人に捧げるごく単純な一つの視点、そして、ニワカ者の言い分

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(C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
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発端は僕の携帯電話

なんというか、ここのところ世の中がざわついているのに引きずられて、似たような話ばかりで恐縮なのですが、僕の携帯電話の「ンテリジェントパーソナルアシスタント*1が、とある記事をWebからピックアップしてきて「こんなの興味ないすか??」と提示してきたので読んでみたら、おいおい……と辟易、するだけに留まらず、色々と思うところがありかなり言葉が溢れてきたので、書きたいと思います。

何の話かといえば、やっぱりまたトリコロールとかの話ですが、先日の記事でお察し(と言うかまあまあはっきり書きましたが)の通り、僕はFacebookのプロフィールをトリコロールにしたりレインボーにしたりという行為には、どちらかと言えば(ここ重要)否定的であります。

しかし、この記事に関しては「いやそれは違うでしょ」と流石に思ってしまったので、それについて書きたいと思います。

問題の記事は以下です。

はい、元フジテレビアナウンサーの長谷川豊さんですね。ちょいちょいこの人のブログはネット上で話題に(往々にして悪い意味で、な気がしますが)なったりしていますが、そして僕も何度かそういう際に記事を拝見したりしていて、正直に言えば、あまり素晴らしい論者であるとは言えないなぁという印象ですが、しかし全否定する気もなく、物言い自体ははっきりしていて*2、時折賛同できる部分もなくはないのですが。とは言え、基本的にはたとえ彼がどんなトンデモ論を展開していようが、「ああまた言ってるよ」くらいの感じで、わざわざアンサーないしアンチテーゼ的な文章を書こうなんて思わないわけですが、今回は少し例外でありました。

彼は以下のように述べた後に「4つの視点」を展開しています。

今回、言いたいことが沢山ある人があると思うのですけれど、その意見はいくつかに分類されるはずです。

問題は*3、この彼の言う「4つの視点」の一つ目です。

”【視点1】「なんで今回の犠牲者にだけ祈りをささげるの?」という意見”

まぁそもそも「4つの視点」という記事タイトルで、【視点1】としてあるのに語尾が"意見"ってなんだよ、って感じもしますし、ちなみに【視点4】は"オナラ程の役にも立たない"なので"意見"で統一されてるわけでもなく、もうがっちゃがちゃじゃないか、とか思いますけど、そんなレベルのツッコミからしてると時間がいくらあっても足りなくなり文字数がとんでもないことになるので、本題に戻ります。

いやぁ、この視点なのか意見なのか、というかこの「論理」ですね。これ、僕は否定はできないなぁと思ってるんですが、しかし限りなく悪い意味で鋭すぎる、と思うのです。

以下に、長谷川氏のブログの当該記事から引用します。

【視点1】「なんで今回の犠牲者にだけ祈りをささげるの?」という意見

そうですね。その通りです。そもそも、パリのテロは、今年1月にもう起きてます。有名な「シャルリー・エブド襲撃事件」です。その時は、12人もの方が犠牲となり、150万人規模の集会も起きています。
150万人ですよ?
日本の、例のシールズとかの比じゃないです。あのテロは本当に我々メディアに関わる人間にとっても大変な事件でした。
それだけではありません。犠牲者の数だけ見ても、つい先日、エジプトでロシアの旅客機が落とされたばかりです。あれからまだ3週間ほどです。だって墜落したの10月31日ですよ?。
今回の件でよく分からない識者の方やネットの皆さんが
「日本のテレビはおかしい!フランスのテロは大ニュースだ!なんでカットイン中継を入れないのか!!」
とか叫んでいるのを少し目にしましたけれど、この人たち、3週間前、何も言ってなくない?いや、あの航空機テロの時の犠牲者…224人ですけど。

実は私も「なぜテロの速報を入れないのか?」という質問に対して意見を求められたのですけれど、あまりにバカらしいのでほっといたのです。いや、分かりますよ?テロは大変な惨事です。報じるべきです。しかし…あの時ギャースカ言ってた人って…

フランスが好きだったり、フランスのパリが有名な街だから騒ぎたいだけだよね?

あの時、ネットで騒いでた人、お願いだから、毎日のように起きているテロを全部すっ飛ばして、200人以上が犠牲になったロシア機のテロはすっ飛ばして…今回のフランスのパリの件だけ
「テレビは終わってる!カットインをなぜしない???」
と叫ぶ理由を聞かせてほしい。何を言ってるのかさっぱり分からないのです。レバノンなんて、毎日テロですけど?

非常に作為的に並べられた印象のある数字にもツッコミどころはありますが、僕が取り上げたいのは先述の通り、この「論理」です。

正直、僕もこの論理を考えることはあります。しかし繰り返しますがこの論理、あまりに鋭すぎるのです。どういうことかというと、鋭すぎて自分をもズタズタに切り裂いてしまうほど鋭いのです。抽象的なことばかり言っていても仕方ありませんから、コレが一体どういうことなのか、というのを示すためにあえて実際にこの論理を用いた一例を書いてみたいと思います。

東日本大震災の際にボランティアに行った人間は偽善者である。

地震津波による被害ということで言えば、2004年にはスマトラ島沖地震があった。何ヶ国にも被害をもたらしたこの地震の犠牲者は、インドネシアが最も多く、死者だけでも13万人を超えていて、なおかつ行方不明者も37,000人以上もいる。

東日本大震災のボランティアに行った人間のどれだけがスマトラ島沖地震の際にもボランティアないし支援となるような行動をしただろうか。

また、地震に限って言う必要もない。世界では飢餓に苦しむ人が8億人以上もいるという*4。そして具体的な数字は知らずとも、ほぼ全ての日本人が世界には恵まれない人々が溢れていることは当然知っているはずだ。

善人であるならば、それらの事実を見て見ぬふりなどせず、支援をしてきたはずだ。しかし実際にはこれまでずっとそれらの事実から目を背けていて、東日本大震災が起きた途端に急に善人面してボランティアなどに行く。単に自分の身近で起きたことだから、比較的手軽に行くことが出来るから、現地でボランティアをすれば人々から感謝されたりして人助けの実感が得られるから、などの理由、つまりは非常に利己的な理由によって行動しているに過ぎない。そんなもの偽善以外の何物でもないではないか。

……はい、お分かりいただけたでしょうか。つまり「なんで今回だけ?」なんて言い出すとキリがないわけです。人生の全てを人助けに捧げるくらいの覚悟の人間以外は、人助けの一つでもした途端に偽善者認定されます。つまりこの「偽善者」基準はあまりに厳格すぎて、およそ使いものにならないのです。ただ、この論理が全く持って間違いである、とは言えないのが苦しいところです。何故ならこれは、極めて正論ではあるからです。

建設的?

しかし、この論理は果たして建設的と言えるでしょうか。先述の例で言えば、東日本大震災に際してボランティアに行った人がたとえこの論理で言う「偽善者」だったとしても、実際に人を助けたのであればそれは「善行」と呼んでいいはずです。それにこの論理で言う「偽善者」になるのを避けるには、人生の全てを人助けに捧げるか、人助けを全くしないか、の二択しか無いわけです。そんな極端な二択を迫ることは果たして建設的でしょうか。それであれば、どんな理由にせよ、中途半端であれ、偶然であれ、偏りや歪みがあるにせよ、やらないよりは少しでもやった方が圧倒的に良いのではないでしょうか。

もちろん今回の話は「Facebookのプロフィールをトリコロールにする」という行動についてなので、それは人助けとしての意味はかなり薄いですし、ファッション的な側面がより強く出てしまっている、というのはありますが、それはまた別の論点なので、今回は触れません。しかし「なんで今回だけ?」という論理を振り回して偽善者呼ばわりしているよりも、純粋な追悼の祈りの意味を込めてプロフィール画像トリコロールにしている方が、まだ良いのではないかとは思います。

ふりだしにもどる

ということで今回取り上げた、上記の論理については「正論だけど建設的じゃないよね?」というごく単純な視点で以って反駁させていただきます。しかし、以前の記事に書いたようにやはり賛否両論、即ちこういう「偽善者認定警察」様がネット上には跋扈していらっしゃるほか、様々な観点をお持ちの方々が世の中にはいらっしゃいますので、僕はやはり、圧倒的記述不足である「プロフィール画像トリコロールにする」という「テクスト」は、全くオススメできない次第であります。

翻って

そしてそういう僕はといえば、当然プロフィールをトリコロールになんてしていませんし、代わりにFacebookで追悼のメッセージを書いたわけでもありませんし、支援的な活動をしたわけでもありません。つまりこれに関しては善行はおろか、偽善すら行っていません。それを肯定することなどしませんが、正直言って僕にとってはパリでテロがあったと言われても、TVの中の出来事としか思えないのです。パリに行ったこともありませんし、特に好きな街というわけでもありません。何も実感が湧かないのです。映画「ホテル・ルワンダ」にて、ルワンダにてツチ族フツ族の争いがあり大虐殺が行われていると報道されたところで、という文脈で「世界の人々は、あの映像を見て、 怖いねというだけで、ディナーを続けるよ」という有名な台詞がありましたが、まさにそれであり、現実感が感じられないので祈ることも出来ないのです。僕のような人間が祈りのポーズをとっても、それはあくまでポーズでしか無いニセモノになってしまうのです。

ニワカ者の言い分

しかし、そう思いながらも一方で「ニセモノで何が悪いのだ」とも思うのです。このページのタイトルは「ニワカ者の言い分」であります。僕はこの「ニワカ者」という語に、「ニセモノ」の意味も見出しています。専門家やホンモノの言うこと、行動だけに価値がある、そんな論理はそれこそ建設的ではないと思うのです。ニワカ者やニセモノは何も言ってはいけない、何もしてはいけないのでしょうか?或いは、ニワカ者やニセモノはみな等しく専門家やホンモノを目指さなければならないのでしょうか?そんな事はないと思います。我々の多くは凡庸な人間、つまりニワカ者、ニセモノでしょう。しかしそれで良いと僕は思うのです。ニワカ者としての在り方を追求したニワカ者としての専門家、ニセモノとしての在り方を追求したニセモノとしてのホンモノ、それらは専門家やホンモノに肉薄する価値を持ちうると思うのです。

だから、ニワカ者も黙するべきではない、口を開くべきなのだと思うのです。ニワカ者にはニワカ者にしか言えないことがあります。ニワカ者にはニワカ者なりに、ニワカ者の言い分があるのです。

 

世界中の人々が、テロや紛争をはじめとしたあらゆる争い、飢餓、病、あらゆる抑圧や支配、その他あらゆる不幸から、可能な限り解放され、幸福な生を謳歌することが出来るよう、祈ります。

*1:要はAndroid OSのアプリGoogle Nowなのですが、WIkipediaの説明を引用したらこうなりました

*2:と言いながらまた苦言を呈してしまえば、僕はこういう「オレ言いたいことはっきり言ってるだろう?」的な自己陶酔であったりドヤ感を感じさせる人というのは全般的に苦手であります。言いたいことを言うというのは確かに大事なことではありますが、それ自体で自慢できるようなものでは決してなく、当然言う内容こそが肝要なのです。

*3:ちなみに、この点以外にもツッコミどころはいっぱいあるのですが、厳密には今回の僕の記事の趣旨は彼のブログに対してツッコミを入れること、ではないので、今回はこの一点にしか触れないこととしています

*4:数字には諸説あり

本日の酒。


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昨晩は酒を飲んでいて更新をサボってしまったため、今晩は二つほど書こうと思います(努力目標)が、まずは反省の色など見せることなく今日飲んでいる酒について書こうと思います。
鍋島 New Moon しぼりたて中汲み純米吟醸無濾過生原酒

はい。鍋島New Moonしぼりたて中汲み純米吟醸無濾過生原酒です。相手は死ぬ。*1米は雄山錦です。

某酒店にて「お一人様一本のみでお願いします」との札がついていた本品。11月限定品とのことで日本人らしく買ってしまいました。日本人が限定品に弱いというのは四季がはっきりしているという日本の風土が根幹にあるのではないか、と今少し思ってみましたが、どうなんですかね。鍋島と言っても色々ありますが、とても美味い酒を造る蔵というイメージがありますし、こんなフルスペックな酒美味いに決まってるやないか〜、ということで買わざるを得ませんでした。

いざ実飲

はい。美味しいですね。当たり前のように美味しいですね。

なんというか、名前通りの印象という感じの美味さです。しぼりたての原酒ということもあり若干アルコール感が強めですが、これまたしぼりたてらしく非常に瑞々しくフレッシュな香り。ほんの僅かに微炭酸。ピチピチです。吟醸香も華やかです。しかし香りだけでなくしっかり米の旨味も感じられる様はやっぱり鍋島らしいと思います。なんだか矛盾しているようですが、フレッシュかつまろやかな印象があります。口に含んだ瞬間から果実感たっぷりの香味を鮮烈に感じますが、フィニッシュにはアルコールが鼻を抜けつつ、舌には米の旨味がしっかり感じられ、アフターにはしつこくない程度に甘みが残り、印象を丸くまろやかにしている、という感じでしょうか。

なんだか無限に飲みたくなってしまう酒です。止まりません。しかしそういうわけにも行かないので、この辺にして、次の記事でも書こうと思います。

と言いつつ追記

日本酒といえば、最近行った店で新宿の某日本酒セルフ飲み放題店が大変素晴らしすぎて危険な店でしたのでちょっとだけ触れておきます。混んで欲しくないという利己的な理由によって名前は伏せておきます。。まぁ調べれば出るとは思いますが。

最近日本酒セルフ飲み放題という業態増えてるようですが、多分この店は別格ですね。税込み3,240円で日本酒100種類がセルフで飲み放題、という店なのですが、持ち込み自由、鍋やコンロなども無料でレンタル可能、飲み放題の日本酒100種類も素晴らしいセレクション、と限りなくいい意味で異常な店なのですが、かなり強く自制心を意識していても、酒が美味すぎるし飲み放題だし瓶からお猪口に直注ぎなのでどれだけ飲んだか分かり難く、非常に危険でもあります(実際僕はここのところで最も酷い酔い方をしてしまいました…)。

正直あまり混雑してもらっては困りますが、日本酒好きには自信を持ってオススメできる店ですので、お好きな方は是非。そして行くときは僕を誘って下さい。

今期のアニメのはなし

↑こういう場合の「こんき」ってこの字と「今季」とどっちの方がより適切なんですかね?どっちでもいいんですかね。

というわけで、2015年9月から放送中の第四クォーターのアニメについて、少しだけ感想とかを書きたいと思います。もう折り返し地点に来ていますが、僕は今のところあまり広くチェックできておらず、、安全牌的な以下の五本しか見ていないので、他にオススメあれば是非教えていただきたく思います。

では、五十音順に。

おそ松さん

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のっけから安全牌の「安全」という字面との違和感がすごいものが来てしまいましたが、本作とても面白いです。赤塚不二夫生誕80周年記念作を謳いながら、1話から様々な作品の佐野…いや、パロディを取り入れまくり、製作委員会の判断で1話はDVD未収録に、3話に関してはテレビ東京社長が「オリジナルに失礼な行為だった」と発言(謝罪だと捉えた記事も見られましたが、見る限りこれは「謝罪」ではなさそうです)したりなど、物議をかもしています。とは言え、単純にギャグアニメとして面白いので、ネタのギリギリ感(というかアウトだったりしますが)を楽しみつつ、指差してゲラゲラ笑って見ればいいと思います。

終物語

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 最新話までまだ見てませんが、なんというか、いつも通りだと思います。いつも通りだろうと思って、なんだかしばらく見る気が起きなかったのですが、まぁ見てみればやっぱり面白いです。とは言え、僕は「物語」シリーズに関しては第一作の「化物語」が至高であると思っていますので、それはなかなか覆りそうにありません。今年公開予定の劇場版「傷物語」に関しても、なんとなく「化物語」は超えられないんじゃないのかなぁ……という予感はあります。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

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ハチクロ(二期)」*1とらドラ!*2「あのはな」*3「あの夏」*4、加えて現在も上映中である劇場作品「心が叫びたがってるんだ。」などで知られる監督、長井龍雪によるガンダムTVシリーズ最新作。こう作品を並べてみると、やっぱり凄まじいなと思わされますね。29歳でノイタミナの「ハチクロ」監督ってかなり異常な感じしますが気のせいでしょうか。。まだ39歳ですしね……。個人的には長井監督作品は、どれを見てもすごく丁寧に誠実に作品を作っているなぁ、というイメージを受け(もちろん本当のところは知らないですが…)、安心と信頼のクオリティという感じがするのですが、長井作品はどれも人間ドラマが主題である印象なので、SFを、それもまさかガンダムをやるとは、と驚きました。

しかし「とある科学の超電磁砲」や「あの夏」にもメカが登場していますし、若干SF風味でもあり、そして何より、長井監督にとっては監督第二作、あの今絶大な人気を誇るアイドルマスターの、アニメ版第一作「アイドルマスター XENOGLOSSIA」がまさかのロボットアニメであったということを考えると、なんだかそんなに意外じゃないような気がしてきます。僕あれ未視聴なんですが、一部にはかなり高評価する向きもあるので近いうちに見てみようと思います。普通にがっつり2クールあるんですよね。。

鉄血のオルフェンズを実際に見た感想を全然書いていませんが、これはとても面白いです。意外じゃないかも、とは書きましたが、テイストとしてはこれまでの長井作品にはなかった無骨で泥臭い手触りを感じ、長井龍雪新境地と言ってもいい作品になっていると思います。それでいてやはり得意の人間の描写はやはり光っていて、決して派手な作品ではないと感じますが、今後の展開にとても期待しています。

ルパン三世

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個人的に今期の中では最高傑作です。最高。もうカッコ良すぎます。こんなんズルいですよ。カッコイイに決まってるじゃないですか。なんか最早あんまり語りたくないレベルですが、2012年のスピンオフ作品「LUPIN The Third -峰不二子という女-」*5を除けば30年ぶりのTVシリーズ*6ということで、なんというか、様式美というか、お約束というか、そういう演出に溢れていて「ルパン三世」というコンテンツへの愛を感じる作品になっています。しかしあくまでそれらが単に古臭いものでなく、現代からの焼き直しになっている感じがあり、OPの異常なスタイリッシュさも相まって、しっかりと「2015年のルパン三世」になっていると感じます。まぁ最悪、今期は「ルパン」だけ見てればいいんじゃないでしょうか。と思うくらい魅力的な作品です。

ワンパンマン

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ウェブコミック投稿サイト新都社*7に、原作者ONEにより投稿されていた作品が発端となり、「アイシールド21」の村田雄介の作画によりリメイク、「となりのヤングジャンプ」に現在も連載中の本作。夏目真悟監督によって今回アニメ化されたという運び。影山ヒロノブ作詞作曲の激アツなOP曲とその映像、迫力の戦闘シーン、豪華な声優陣、と何拍子か揃っているのですが、しかし内容は完全なギャグ。なにしろタイトル通り、どんな敵だろうが全員ワンパンで終了します。どんなに強大な敵が出てきても、確実にワンパンです。コレは流石にヤバイだろ、こんなのに勝てるわけ無いだろみたいな敵が出てきたとしても期待は禁物です。苦戦なんか全くしません。無傷でワンパンで終了です。逆に言えば、そんな設定では普通マンガやらアニメやらがそう何話も持たないと思うのですが、その点はよく出来ています。良くも悪くも佳作という印象ですが、近年多い俺TUEEE系コンテンツに対する一種のアイロニーとも解釈でき、色々な意味で面白い作品だと重います。

 

©赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会, ©西尾維新講談社アニプレックス・シャフト, ©SUNRISE, ©TMS, ©ONE・村田雄介集英社・ヒーロー協会本部

*1:ハチミツとクローバー」の略称。羽海野チカによる漫画を原作とする

*2:これは正式名称。竹宮ゆゆこによる小説を原作とする

*3:あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」の略称。オリジナルアニメ

*4:あの夏で待ってる」の略称。オリジナルアニメ。個人的には黒歴史認定。しかしカンナにだけは価値があった

*5:これもとてもカッコ良かった。しかし完全な異色作であり、かなりキワモノではあります。改めて見返したいですね

*6:1984-1985年の第三シリーズ以来、とのことですが、まだ第四シリーズであるというのもなんだか意外な感じがします。スペシャル番組や劇場版はちょくちょくやっていたので、TVシリーズもちょくちょくやってるような印象を受けてたんでしょうかね

*7:ニイトシャ。新都社というと「オナニーマスター黒沢」を思い出しますが、あれも名作だったと思います