今期のアニメのはなし

↑こういう場合の「こんき」ってこの字と「今季」とどっちの方がより適切なんですかね?どっちでもいいんですかね。

というわけで、2015年9月から放送中の第四クォーターのアニメについて、少しだけ感想とかを書きたいと思います。もう折り返し地点に来ていますが、僕は今のところあまり広くチェックできておらず、、安全牌的な以下の五本しか見ていないので、他にオススメあれば是非教えていただきたく思います。

では、五十音順に。

おそ松さん

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のっけから安全牌の「安全」という字面との違和感がすごいものが来てしまいましたが、本作とても面白いです。赤塚不二夫生誕80周年記念作を謳いながら、1話から様々な作品の佐野…いや、パロディを取り入れまくり、製作委員会の判断で1話はDVD未収録に、3話に関してはテレビ東京社長が「オリジナルに失礼な行為だった」と発言(謝罪だと捉えた記事も見られましたが、見る限りこれは「謝罪」ではなさそうです)したりなど、物議をかもしています。とは言え、単純にギャグアニメとして面白いので、ネタのギリギリ感(というかアウトだったりしますが)を楽しみつつ、指差してゲラゲラ笑って見ればいいと思います。

終物語

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 最新話までまだ見てませんが、なんというか、いつも通りだと思います。いつも通りだろうと思って、なんだかしばらく見る気が起きなかったのですが、まぁ見てみればやっぱり面白いです。とは言え、僕は「物語」シリーズに関しては第一作の「化物語」が至高であると思っていますので、それはなかなか覆りそうにありません。今年公開予定の劇場版「傷物語」に関しても、なんとなく「化物語」は超えられないんじゃないのかなぁ……という予感はあります。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

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ハチクロ(二期)」*1とらドラ!*2「あのはな」*3「あの夏」*4、加えて現在も上映中である劇場作品「心が叫びたがってるんだ。」などで知られる監督、長井龍雪によるガンダムTVシリーズ最新作。こう作品を並べてみると、やっぱり凄まじいなと思わされますね。29歳でノイタミナの「ハチクロ」監督ってかなり異常な感じしますが気のせいでしょうか。。まだ39歳ですしね……。個人的には長井監督作品は、どれを見てもすごく丁寧に誠実に作品を作っているなぁ、というイメージを受け(もちろん本当のところは知らないですが…)、安心と信頼のクオリティという感じがするのですが、長井作品はどれも人間ドラマが主題である印象なので、SFを、それもまさかガンダムをやるとは、と驚きました。

しかし「とある科学の超電磁砲」や「あの夏」にもメカが登場していますし、若干SF風味でもあり、そして何より、長井監督にとっては監督第二作、あの今絶大な人気を誇るアイドルマスターの、アニメ版第一作「アイドルマスター XENOGLOSSIA」がまさかのロボットアニメであったということを考えると、なんだかそんなに意外じゃないような気がしてきます。僕あれ未視聴なんですが、一部にはかなり高評価する向きもあるので近いうちに見てみようと思います。普通にがっつり2クールあるんですよね。。

鉄血のオルフェンズを実際に見た感想を全然書いていませんが、これはとても面白いです。意外じゃないかも、とは書きましたが、テイストとしてはこれまでの長井作品にはなかった無骨で泥臭い手触りを感じ、長井龍雪新境地と言ってもいい作品になっていると思います。それでいてやはり得意の人間の描写はやはり光っていて、決して派手な作品ではないと感じますが、今後の展開にとても期待しています。

ルパン三世

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個人的に今期の中では最高傑作です。最高。もうカッコ良すぎます。こんなんズルいですよ。カッコイイに決まってるじゃないですか。なんか最早あんまり語りたくないレベルですが、2012年のスピンオフ作品「LUPIN The Third -峰不二子という女-」*5を除けば30年ぶりのTVシリーズ*6ということで、なんというか、様式美というか、お約束というか、そういう演出に溢れていて「ルパン三世」というコンテンツへの愛を感じる作品になっています。しかしあくまでそれらが単に古臭いものでなく、現代からの焼き直しになっている感じがあり、OPの異常なスタイリッシュさも相まって、しっかりと「2015年のルパン三世」になっていると感じます。まぁ最悪、今期は「ルパン」だけ見てればいいんじゃないでしょうか。と思うくらい魅力的な作品です。

ワンパンマン

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ウェブコミック投稿サイト新都社*7に、原作者ONEにより投稿されていた作品が発端となり、「アイシールド21」の村田雄介の作画によりリメイク、「となりのヤングジャンプ」に現在も連載中の本作。夏目真悟監督によって今回アニメ化されたという運び。影山ヒロノブ作詞作曲の激アツなOP曲とその映像、迫力の戦闘シーン、豪華な声優陣、と何拍子か揃っているのですが、しかし内容は完全なギャグ。なにしろタイトル通り、どんな敵だろうが全員ワンパンで終了します。どんなに強大な敵が出てきても、確実にワンパンです。コレは流石にヤバイだろ、こんなのに勝てるわけ無いだろみたいな敵が出てきたとしても期待は禁物です。苦戦なんか全くしません。無傷でワンパンで終了です。逆に言えば、そんな設定では普通マンガやらアニメやらがそう何話も持たないと思うのですが、その点はよく出来ています。良くも悪くも佳作という印象ですが、近年多い俺TUEEE系コンテンツに対する一種のアイロニーとも解釈でき、色々な意味で面白い作品だと重います。

 

©赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会, ©西尾維新講談社アニプレックス・シャフト, ©SUNRISE, ©TMS, ©ONE・村田雄介集英社・ヒーロー協会本部

*1:ハチミツとクローバー」の略称。羽海野チカによる漫画を原作とする

*2:これは正式名称。竹宮ゆゆこによる小説を原作とする

*3:あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」の略称。オリジナルアニメ

*4:あの夏で待ってる」の略称。オリジナルアニメ。個人的には黒歴史認定。しかしカンナにだけは価値があった

*5:これもとてもカッコ良かった。しかし完全な異色作であり、かなりキワモノではあります。改めて見返したいですね

*6:1984-1985年の第三シリーズ以来、とのことですが、まだ第四シリーズであるというのもなんだか意外な感じがします。スペシャル番組や劇場版はちょくちょくやっていたので、TVシリーズもちょくちょくやってるような印象を受けてたんでしょうかね

*7:ニイトシャ。新都社というと「オナニーマスター黒沢」を思い出しますが、あれも名作だったと思います