料理のはなし

f:id:gheetaka:20150627015751j:plain

何しろニワカ者なので話題には節操が無い

今回も、何かサクッと書きたいと考え、思いついたテーマが料理。というわけで料理について、考えていることを少し書いてみようと思いますが、

そもそも僕はあまり料理をしません。

僕は基本的には*1生まれてこの方ずっと実家暮らしをしているのですが、そうするとなかなか自分で料理をする機会がありません。作るとしたら、朝飯・昼飯くらいのものでしたが、それも毎日作るわけでもなく、気が向いたら、というくらいですし、手の込んだものなんて作りません作れません。

が、一方でここのところ定期的に作っているものがあります。
それがこちら。

f:id:gheetaka:20150627014040j:plain(なんか大した写真じゃないな・・・)

挽肉のカレー、いわゆるキーマカレーという料理です。

僕は元々カレーを食べるのが好きで、都内を中心として、色々なカレー屋に行って楽しんでいたのですが、ある日ふと思ったのです。

「もう毎日、というか毎朝カレーを食べたい!」

聞くところによると、野球のイチロー選手は毎朝カレーを食べていたとのこと(今はもうやめたらしい)。そのことがふと頭をよぎり、よし自分もやろう、と思い立ったわけです。普通の液体状のカレーではなくキーマカレーを選んだのも、ラップで包んで冷蔵・冷凍での保存が容易だからです。

T木のカレー道 〜黎明期編〜

は、またそのうち書くとして*2、まぁそんな経緯でキーマカレーを作り始めた僕は、インターネットで検索し、有名な新宿中村屋のシェフによるレシピと、「インド人に聞いたキーマカレーの作り方」という、前者と比べると若干不安を隠し得ないレシピの二つを都合の良いように解釈し複合させて作ったレシピ*3によって、週に一回程度キーマカレーを作って、その日の昼食として食べつつ、残りを小分けにして冷蔵・冷凍保存し、毎朝レンジでチンして食べています。

というわけで、カレー好きが高じて自分で作るようになって、それを毎朝食べてますよ、美味しいカレーが毎日のはじめに食べられて僕は幸せですよ、さぁみんなもカレーを作って毎朝食べましょう、という内容の記事でもいいんですが、まぁそれはそれでおすすめしたいんですが、今回はもうちょっと根本的なところの話をしたいなぁと。

料理は感覚を鋭敏化させる一つの手段?

これ、最近考えていることなのですが、料理をして自分でそれを食べるという行為は、とても感覚が鍛えられることなのではないかと。僕はコーヒーも最近自分で豆を挽いて淹れるようにしているのですが、これもまた同様で、なかなか鍛えられる手応えがあります。

何故か。僕が聞きかじったところによると、味覚の一つの鍛錬方法として「食べたり飲んだりする一瞬前に、そのものの味や香りなどを予想・想像すること」というものがあるそうです。そうすることで、その想像との差異を感じようと味覚に意識が集中し、結果として味覚が研ぎ澄まされるというのです。つまりは、漫然と食べる(飲む)のではなく、感覚を研ぎ澄ませてそれを行うことが必要とのことです。

そしてこれを自然に行うことになるのが、料理なのです。

僕は、先述の通りレシピに従って料理を作ります。しかしレシピも完璧なものではないですし、そこには「あそび」があります*4。そしてその日の食材の質(タチ)によって、鍋の中の状況は変わってゆきます。つまり全てが予定通りに行くわけではありません。インプロヴィゼーションです!

そこで味見をしながら調整をするわけです。予定通りであればこういう味に落ち着いているはずだ、む、少し違うな、何が足りていないのだろうか、これか、こうか、云々、と。

そして完成した料理を食べる時も、また同様に感覚を集中させるのです。そして、今期の調理方法に何か落ち度はなかったか、レシピに改善の余地はないか、前回と比べてどうであったか、その前とは、或いはいつだったかどこかで食べたあのカレーに近づくにはどうすればよいか、等々。これは先述のコーヒーに関しても同様です。

なにを大袈裟に言っているのやら

と自分でも思ってしまいますが、しかし料理というのはなかなか尊い行為であるなぁ、と感じるのであります。「自分で作ったものが一番うまく感じる」なんて話もありますが、そう無意識に感じてしまっているんじゃないかということに対する懐疑も持ちながら、他と相対化しつつ、あくまでフラットに目の前の料理を評価する作業は、料理の技術や味覚の鍛錬という意味を超えて、重要なことのように思います。それは一種の、自分の客観視でもあるわけですから。

自分でアウトプットしたものを、自分でインプットし、それを評価し、またアウトプットする。そのサイクルというのは、様々な分野で(どの分野でも?)重要になってくるプロセスであると思うところです。当然、並行して外部からのインプットをすることも、外部へ向けてアウトプットすることも重要で、それがないと本当の天才以外は恐らく、感覚が「愚か」に堕ちていってしまうと思われますが。

さぁ、みんなでカレーをつくろう!

カレーづくりは楽しいです。スタータースパイス*5を油とともに熱して、油へ味や香りの成分を移していく*6作業の最中は、スパイスの素晴らしい香りがキッチン中に広がり、さらに、そこに刻んだニンニクと生姜を入れたときなどは、僕にとってはとても幸福な気分になる瞬間の一つです。

是非、みなさんもスパイスからカレーを作ってみてください。

そして、時には外の美味しいお店のカレーも食べに行ってみてください。

・・・あれっ、こんな話だったかな。

*1:約一ヶ月間、某六本木にあるシェアハウスに居候をしたり、約三ヶ月間、某東南アジアの国に居たり、ということがあったため、「基本的には」とつけておきました

*2:書きません

*3:もうこのページなんでもありなのでそのうちレシピ載せてもいいですね

*4:意図的にあそびを持たせている部分もあります

*5:鍋に最初に入れるスパイス

*6:テンパリングといいます